2015年11月10日火曜日

授かったときが産みどき

「子供をいつ産んだらいいのか悩んでいる」

そんなご相談をお受けすることがあります。

そしていつもお答えしていること。それは、
「妊娠・出産において、厳格な計画を持ち、遂行することは極めて困難」
「計画にとらわれすぎると、かえってマイナス」

ということ。


妊娠・出産は自分ひとりでできるものではありません(アタリマエですね)。生涯を共にしたいと思うパートナーとの出会いもないうちに、年齢から逆算して計画を立てると、こんな感じになります。

■「35歳までに第二子を出産する」と仮定した場合

・34歳には第二子を妊娠

子供の年齢は3歳くらい離れたほうが何かと良さそうだから、

・32歳までに第一子を出産

・31歳までに第一子を妊娠

結婚してすぐに子供が生まれるよりは、少なくとも一年くらいは新婚生活を満喫したいから、

・30歳までに結婚

結婚の準備には一年くらいかかるから

・29歳までに婚約

出会ってすぐに婚約、というわけにはいかないし、最低一年はお付き合いしてお互いのことをよく知りたいから、

・28歳には生涯のパートナーを決める

となってしまうのです!


でも、現実はそんなに簡単ではないですよね?

「あれ?でも今お付き合いしている彼は『30歳まで結婚は考えられない』って言ってるよ。どうすればいいの?」

「私は28歳、彼は3歳年下の25歳。結婚なんて微塵も意識してないみたい」

「そもそもアタシ29歳だけど、カレシいないし!」

なんてことが普通です。


実はかく言う筆者自身も、20代半ば頃には、「27歳で結婚して、一年くらい新婚生活を満喫して、29歳で妊娠・出産」という未来図を妄想したものでした。

ところが、もちろん計画通りになんて物事が進むワケがありません。妊娠・出産を目論んでいた20代後半に仕事の過労とストレスから、黄体ホルモン異常を引き起こし、排卵が止まり、投薬治療をすることになったのです。

一年ほどの治療で完治したものの、当時、「妊娠しづらい体質である」と診断されたこともあり、「もしかしたら、自分は子供ができないかもしれないな…」なんて思った時期もありました。

そこでひとまず子供のことは棚上げにし、キャリアを充実させるべく転職。

充実した仕事と人間関係に恵まれ、忙しくも充実した生活を送って一年ほど経った頃に、ひょっこりと第一子を妊娠。あれよ、あれよという間に、三人の子供に恵まれ、現在に至ります。

20代の頃には、とても想像できなかった未来図です。


妊娠・出産にタイムリミットがあることは事実。
出産のタイミングによって、キャリアの積み方に違いが出ることも、また事実。

ですから「いつ産むか?」は、雑誌の特集でもたびたび取り上げられる、女性にとっては関心の高いトピックであり続けるのです。

もちろん「出産タイミングによって、キャリア形成にどのような影響が出るか」を大まかに把握しておくことは大切です。来るべき時に向けて、仕事と育児の両立をしやすい環境を意識しておくことも、大事。

だからといって、厳密に計画を立てて、計画に縛られると、かえってそのことがストレスとなり、授かりづらくなる、という経験をした方も、少なくないようです。「妊娠をあきらめて、仕事に邁進しようと環境を変えたら、授かった」というお話は、「あるある」だったりしますよね。

ですから、妊娠・出産については、「授かったときが産みどき」くらいの気楽な気持ちで臨むのが良いのではないかなぁと、個人的には思うのです。

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