2014年9月29日月曜日

続々・産休時の引き継ぎ:ノウハウのパッケージ化

以前、「産休時の引き継ぎ、5つのコツ」と題した記事で、コツのひとつとして、「意思決定が最小限で済むよう、ノウハウをパッケージ化しておく」ことが大切である、と述べましたが、今日はこの点について、もう少し詳しく説明したいと思います。

個人に属するノウハウや勘所といったものを、完全に引き継ぐことは難しいことですが、そうしたナレッジが共有されないままでは、仕事の引き継ぎはうまくゆきません。そのためにも「個人の経験に基づくノウハウや勘所」を、なんとかしてナレッジ・シェアリングできる形にもってゆかなくてはなりません。

誰に任せても、自分が意思決定をし、自分で実行したのと近い水準のアウトプットを期待できるようになるためのナレッジ・シェアリング、つまり「ノウハウをパッケージ化する」ためには、実は2つのポイントがあります。ひとつは「意思決定をいかに自動化するか」、もうひとつは「タスクをいかにルーティン化するか」です。順を追ってみてゆきます。


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(1)意思決定の自動化/パターン化

意思決定は個人の経験や勘所によるものが大きい、というのが一般的な認識だと思います。もちろん複雑な条件の下での的確な意思決定を、完全に自動化することは難しいと思いますが、ある程度までであれば、以下のステップを踏むことで、これまで自分が行っている意思決定をパターン抽出し、自動化させることが可能になります。

1. ある意思決定を行った際に、「なぜ、自分はそのような意思決定を行ったのか?」を徹底的に考え、必要条件をくまなく列挙する

2. 各条件を組み合わせて、意思決定を「パターン化」する(Aのときは1、Bのときは2、など)

3. パターンの具体例と根拠を挙げ、具体的な運用イメージが湧きやすいようにする


(2)タスクのルーティン化

この作業は、「あるタスクを実行する際に必要なステップを、くまなく列挙する」ことにつきます。が、特にポイントとなるのは、以下の2点です。

1. どんなに小さな作業でも、もれなく記載する

2. これまでに構築してきた「ちょっとしたコツ」、あるいは「なぜ、そのような手順を踏むことにしたのか」という情報も、惜しまず提供する


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「ノウハウのパッケージ化」の具体策として、「意思決定の自動化」と「タスクのルーティン化」を行う。具体的なイメージを掴んでいただけたでしょうか?

こうした形で「誰に任せても、自分が意思決定をし、自分で実行したのと近い水準のアウトプットを期待できるようになる」状況を作っておくことで、産休から復帰した後に、新しい領域へチャレンジすることも可能になるのです。


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