2012年5月18日金曜日

ポジティブ変換機

自分で言うのもなんですが、私は変化に対する柔軟性は高い方だと思っています。新しい環境に飛び込んでも、これまでに全く経験のない新しい仕事をアサインされても、レイオフを伴う組織変更があっても、「起きたことは仕方がない」ととらえ、「バチン」とマインドセットを変えて対応してきました。

また、自分と異なる意見に対する許容性も、それなりにあるつもりでいます。むしろ、昨日書いたように、自分と異なる意見の中にこそ、最適解のヒントがあると信じています。

そんな私ですが、かれこれ1ヶ月以上も適応に苦しんでいる職場の環境変化があります。「拒否反応」と言っても大袈裟ではないくらい、受け入れられずにいます。

そこで、トコトン考えました。
なぜ、ここまで自分は拒否反応を示してしまうのか、と。

答えはなかなか出ませんでした。「なぜこんなことに?」と思ったり、「こんなに苦しむなら、いっそ飛び出してしまおうか」と思ったこともありました。スッキリしない日々を送り、まるでいつまでも続くトンネルの中にいるような気分でした。

昨日までは。

昨日、突然、何の前ぶれなく、このトンネルから抜け出しました。

この苦境に正面から立ち向かおうと、決めたからです。

渦の外で文句を言ったり、困難から逃げるのではなく、自ら困難の中央に飛び込んで「何が自分にできるか?」を考えて、行動する。「これは自分が解決すべき問題である」と、当事者意識をもって事にあたろうと、思い立ったのです。

物事の外にいて評論するのではなく、物事に対して「当事者性」を持つ大切さは、ジャーナリストの佐々木俊尚さんが最新著書「当事者の時代」で述べておられます。

また読者数20万人を誇るビジネス・メルマガ「平成進化論」の鮒谷周史さんも、「渦を巻く」という表現で、「この指とまれ!」と言うことの大切さを述べておられます。

(* 鮒谷さんがここで仰っている「渦を巻く」と、組織人としての私が言っている「渦を巻く」には少し違いがあることは理解していますが、「自ら行動し、周囲を巻き込んでゆく」という観点で引用しています)

それに、もし失敗したとしても、「困難に立ち向かった」という経験はなくなりません。必ずや明日への糧となるはずです。失敗を恐れるなら、まさかの時のバックアッププランを考え、セーフティーネットを用意してから立ち向かえばよいのです。

成功すれば、新しい道を切り拓くことができるでしょう。そして「自分の手で切り拓いた」ということが、大きな自信になることは間違いありません。

失敗したら、飛び出すことになるかもしれません。が、その時は「負けて悔いなし」。心置きなく前に進めばよいのです。

自ら渦中に飛び込み、行動する。困難を「自分が解決すべき問題」ととらえ、「なぜ起こったのか」ではなく「どうすれば解決できるか」に焦点を当てて考える。すると、物事は「悲劇性を備える困難」ではなく、「成長をもたらしてくれる、前向きな課題(チャレンジ)」に変わります。

こうした姿勢を持つことで、どのような困難をも前向きにチャレンジとして捉える「ポジディブ変換機」となり、一歩ずつでも前進できるようになるのです。

※もしよろしければ、感想など、お気軽にお寄せいただけると嬉しいです↓

0 件のコメント: