2012年8月20日月曜日

「目的始点」より「人始点」


経験がなくても、「地が優秀」で勘のいい方なら、あっという間に新しい仕事のコツを飲み込んで、何でも器用にこなしてくれるものなんだなぁ、と、周囲の方を見ていると思います。

一方で、多少の経験があっても、根っこの部分で優秀とは言い難い方だと、応用が効かなかったり、経験にあぐらをかいて思考が硬直したり、抜け漏れがあったりする傾向があるようにも見えます(少々、挑戦的な表現ではありますが…)。

ここで思い出したのが、ビジネス書の名著と言われる「ビジョナリー•カンパニー2」での「目的に沿って人を選ぶのではなく、はじめに人を選んでから、どこに向かうか決める」という旨の一節です。

以下に該当箇所を引用します。

(引用ここから)ーーーーーーーーー
偉大な企業への飛躍をもたらした経営者は、まずはじめにバスの目的地を決め、つぎに目的地までの旅をともにする人々をバスに乗せる方法をとったわけではない。

まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている。

要するに、こう言ったのである。「このバスでどこに行くべきかは分からない。しかし、分かっていることもある。適切な人がバスに乗り、適切な人がそれぞれふさわしい席につき、不適切な人がバスから降りれば、素晴らしい場所に行く方法を決められるはずだ」

飛躍を導いた指導者は、3つの単純な真実を理解している。

第一に、「何をすべきか」ではなく「だれを選ぶか」からはじめれば、環境の変化に適応しやすくなる。(中略)

第二に、適切な人たちがバスに乗っているのであれば、動機付けの問題や管理の問題はほぼなくなる。(中略)

第三に、不適切な人たちばかりであれば、正しい方向が分かり、正しい方針が分かっても、偉大な企業になれない。

(引用ここまで)ーーーーーーーーー

人に仕事を任せる時のポイントは「経験があるか否か(目的始点)」ではなく、やはり「誰に任せるか(人始点)」なのですね。


※もしよろしければ、感想など、お気軽にお寄せいただけると嬉しいです↓

0 件のコメント: