2011年12月16日金曜日

「和」が醸成されるとき

先日、園でお遊戯会があったので、参観してきました。
年少、年中、年長と縦割りでプログラムが組まれていたので、少し大きい子達の発表も見たのですが、年長にもなると、こんなにチームワークができるものなのかとビックリ。

そして思ったこと。
「こういう活動を経て、自然と『和』が醸成されてゆくのだろうな」と。

■ 以前「企業にミッション(使命)、ビジョン、バリュー(価値観)があるのと同様に、国家にも根幹をなす価値観がある」と聞いたことがあります。

・アメリカ:自由(Freedom)、正義(Justice)、機会(Opportunity)、平等(Equality)
・フランス:自由(Freedom)、平等(Equality)、博愛(Philanthropic)
・日本:名誉(Honor)、尊敬(Respect)、合意(Consensus)つまり「和を以って尊しとなす」
・シンガポール: 効率(Efficiency)、安全(Safety)、清潔(Cleanliness)、安心・治安(Security)

なんだか、とても納得!と思いませんか?

そしてこうした価値観がどうやって醸成されるかと考えた時、それはやはり公的教育を通じてなのではないかと思ったのです。

みんなでひとつの話を作りあげる演劇、合奏、チームワークが鍵を握る組体操など、「空気を読んで自分の役割に徹する」ためのプログラムは、日本の幼稚園にはたくさんあります。

■ 一方で「アメリカ人はこんなこと、しないだろうなぁ」と思いました。

米国人の同僚で、子供をpre-schoolに通わせている方がいます。
この夏、初めての宿題が出たそうですが、課題を聞いて驚きました。
それは「小児病院に入院している子供達のために寄付を募る」というもの。

幼稚園児が、ですよ!

しかもきちんと目標金額を設定して、その目標を達成するために、どのようにすればよいか両親と一緒に考えて取り組む、というものでした。

幼稚園児が、ですよ!(しつこい)

自分の子供は、動物の着ぐるみを着て、演劇をしたり、お遊戯をすることで、「和」を遵守するという意識を徐々に身につけてゆく。

一方で、弱者に対して自分ができることを考え、微力ながら社会に貢献しようとする子供もいる。
同じ年の子供なのに!!

日本の空気を読む文化、和を以って尊しとなす価値観は、こんな小さいうちからの活動の蓄積によって醸成されるんだなぁと、子供の演劇を見ながら、ぼんやりと思った土曜日の朝でした。

※もしよろしければ、感想など、お気軽にお寄せいただけると嬉しいです↓

0 件のコメント: