2015年2月27日金曜日

ビジネスモードとパパママモード

現在、ビジネスパーソンを取り巻く環境は決して簡単なものではありません。

右肩上がりの経済成長は遠い昔の話となり、年功序列や終身雇用も崩れ去りました。縁あった会社にコミットしていれば、一生安泰だった時代は過去のもの。従業員を守るどころか、余剰人員を抱える余力もない多くの企業では、一人あたりの仕事量は増え、ゆえにこなさねばならない仕事も増えています。

しかし。

「最低限やらねばならない仕事」をこなすだけでは、下りエスカレータに乗っているようなもの。振られた仕事だけでなく、自らチャンスを作って成長できる機会を手にし、独自の付加価値を提供する。そのための能力を手にするために、自己研鑚の時間も確保する。

のうのうと目先の仕事だけしていればOK、というわけにはゆかず、「会社の仕事+αの仕事+自己研鑚」をこなさなくてはなりませんから、これだけでも十分に目まぐるしい日々になりますよね。


が、しかし!

我々ワーキング・マザーとイクメンは、これだけでは済みません。絶対に忘れてはいけない時間、「育児」、子供と過ごす時間があるのです。ただでなくても忙しいビジネスパーソンの日常に「育児」が追加されるのです。

しかもこの「育児」の時間を過ごしているときは、ビジネスのときと同じような感覚でいることはできません。効率、スピード、生産性が重視されるビジネスモードとは対極の、非効率、ゆっくり、非生産的、そして大人から見るとムダにあふれる、子供の世界、子供のペースに付き合わなくてはなりません。


そこで、忘れてはならないことは、「ビジネスモードとパパママモードを明確に区別すること」。

例えば。

平日の朝、子供が起きてから出勤するまで、そして帰宅後、子供が寝るまでは「パパママモード」。慌ただしく家事などに取り組みながらも、子供が自分で「やってみる」のを待つ。話を聞く時には、目を見て聞く。「ねぇ、ねぇ、コレ見て~!」と言われたら、手を止めて顔を向けてあげる。

そして平日の朝、子供と別れたら、あるいは夜、子供が寝静まったら「ビジネスモード」。効率化を最大限に求め、気合と集中力をもって最速スピードでガンガン突っ走る。「生産性の鬼」になる。限られた時間で誰よりも成果を上げるべく
ベストを尽くす。隙間時間を逃さず、自己投資に当てる。


…と、できれば完璧、なのですが、「言うは易く、行うは難し」。

ついつい、両者が入り混じって、
・子供と一緒のときに、仕事のことに気を取られて、話を聞くのが上の空になったり
・「忙しいから後で」を連発したり
・仕事中に子供のことを考えてしまったり…

自分で書きながら、反省しきり、です。


でも、子供の話を目を見て聞いたり、「見て!」と言われたときに手を止めて顔を向けるために必要な時間って、いったいどのくらいでしょうか?多くの場合が数秒、せいぜい十数秒くらいではないでしょうか?

朝の数秒であれば、子供と別れてビジネスモードに入ってから十分に取り戻せます。もしかしたら、通勤中の歩くスピードを気持ち早くする程度で取り戻せるかもしれません。

でも、子供にとって、その数秒はたった一度のこと。

その瞬間は二度と帰ってきませんし、そのときに

・「ちゃんと見てくれた!」とポジティブになるか
・「無視された」とネガティブになるか

どちらになるかは、子供にとっては大問題ですし、こうした積み重ねによって親子関係は築かれてゆくものなのです。


今、自分はビジネス/パパママのどちらのモードにあるのかを明確に区別すること。

そして、子供と一緒に過ごしているときに「生産性、スピードの鬼」に入りかけてしまったら、「いかん!今はパパママモードだ!」と、グッと押し戻し、時間を惜しまない。

その数秒が、子供にとってはかけがえのない時間になるはずです。

*いつも応援ありがとうございます!

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